丸岡いずみの代理母出産に反響 不妊治療を公表する芸能人が増加・ドラマ題材にも…正しい理解広がるきっかけに
【丸岡いずみ/モデルプレス=1月23日】映画コメンテーターの有村昆氏(41)の妻で、フリーアナウン..........≪続きを読む≫
…引用…………
ー代理母出産にかかる費用は国によって異なり、日本の仲介サイトなどによれば、米国で約1000万~2500万円、ロシアやウクライナなどで約500万~1000万円とされる。期間は仲介業者との面談や代理母探しなど準備期間から出産まで1年以上を要する。ー
ー代理母出産は日本では法的に禁止されていないが、日本産科婦人科学会などの方針で原則認められていない。そのため日本人の夫婦は、国内の仲介業者を通じて米国や東南アジアなど代理母出産を認める国に行くケースがほとんどだ。産婦人科医の丸田佳奈氏(36)は「(身体的に)代理母の負担が大きく複雑な問題も多く抱えている。日本では認められていないが、一般の人が自己判断で代理出産を選ぶのはありうる話。個人的には人工子宮の研究が進んでいくことに期待している」と話している。ー
赤ちゃんの誕生は喜ばしい。
そこは、おめでとうございます、と言いたい。
でも、この代理母出産というニュースが出るたびに、わたしは産んだ人をおもう。
アメリカやロシアでお金を受け取って他人の受精卵お腹に入れて十月十日。
日に日に大きくなっていくおなか。そして出産。
生まれた赤ちゃんは望んだ夫婦の元へ。
妊娠出産はスムーズにいっても母体に負担がかかる。
わたしは何のトラブルもなく安産だったけれど、それでも妊娠前とは変わってしまったと感じることも多い。骨盤、髪、皮膚、体質、疲れやすさ。
そしてスムーズにいかない妊娠や出産があることは「コウノドリ」や「透明なゆりかご」などの物語で描かれているとおり。
そうなったとき、契約はどうなっているんだろう。
代理母の女性や赤ちゃんに手厚い内容になっているのだろうか?
一生を左右する後遺症や、万が一命を落とすことだってある。
それを保障する内容になっているんだろうか。
生まれた赤ちゃんに障害があっても夫婦は受け入れるのか。
妊娠出産が原因で代理母に重篤な障害が出たら、寄り添うつもりはあるのか。(金銭も金銭以外にも)
「レミゼラブル」で貧しい人は髪を売ったり歯を売ったりしていた。
貧困から抜け出すために自分の体や労力、何を売ったってその人の自由といえば自由だし、それがこの世の在り方なんだと思う。
「仕事」にリスクはつきもの。
代理出産じゃなくったって怪我や病気もする。だから労災がある。
求める人がいて、差し出す人がいる。
第三者のわたしが口を出す権利なんかないのかもしれない。
納得づくならいいじゃないかとも思う。
だけど、それでもモヤモヤする。
わたしは博愛主義ではないから、世界の貧しい人に為に、いま、この豊かな日本で享受する便利さや快楽を手放すつもりはない。
この生活が誰かの苦難の上にあるとわかっていても。
それでも、そこまで踏みにじっていいのか、と恐怖する。
売春より深く鋭く、生の尊厳を奪っているのではないか。
ひとつの臓器、子宮を借りたってだけじゃない。
妊娠出産は全身。心もからだもすべて。
全身を使ってつくりかえて、細胞と血肉を、新しい生命をうみだす。
ホルモンバランスが揺れて感情も動く。
振り返ってみると、産前産後の精神状態は普通じゃなかった。
些細なことで激昂したし神経質になったし、異常に泣けたり落ち込んだりした。
不安にもなったし、赤ちゃんが大事すぎて混乱した。
それはわたしだけじゃないと思う。
代理母にだってそれは起こるはず。
自分の赤ちゃんじゃない、と思ったって愛情が湧かないはずはない。
その感情も渡さなくてはいけない。
その代金が、約一千万円。
もちろん代理母が受け取る金額はもっとずっと少ない。
貧困の人には大金。
富裕層にしてみたら、高級車一台買うより安いお金。
代理母を初めて知ったのは「ぼくの地球を守って」だった。
代理出産によって生まれた子ども(未来路)は変な子(語ると長くなるので割愛)だったので、DNA上の両親に受け入れてもらえず、代理母をした女性に引き取られる。
わたしの代理出産のイメージはここからはじまっているから、どうしてもDNA上の両親に点が辛くなってしまうのかもしれない。
妊娠は簡単じゃない。
だけど、だからこそ諦められない。
祈るように妊娠検査薬を買っては捨てた日があるから、ほんの少しだけ、その気持ちはわかる。
でも、きっとわかってないし、永遠にわからないことだとも思う。
手段があって希望があるっていうのも残酷。