古代のどこか、まだ神とひとがともに生きていた時代。
月の輪比売と日の輪比売という美しいふたりの姉妹がいた。
姉の月の輪比売は美しく強いタイプ、妹の日の輪比売は明るくて優しいタイプ。
野心家の姉とおっとりした妹というと、これはもう妹が主役をはるパターンです。
もちろん謎の美青年も日の輪比売のほうに行っちゃう。
強いと思っていた姉よりも妹のほうが強いというのもおきまりのパターンです。
舞台は古代の日本らしいんだけど、なぜか他国の神様も登場。
目無し、口無し、耳無し、鼻無し、という神(妖怪?)との戦闘シーンもある。獅子の女神の子どもたちだったかな。エジプトかローマの神様。
神様がたくさんでてくるせいか、書き方に品があるからか、最後まで清浄な雰囲気が流れる稀有な作品です。
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日の輪月の輪 西谷祥子
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