ゴッド・ブレス・マナトキオ!!
ゴッド・ブレス・マナトキオ!!
声に出したい。
USA!USA!
みたいなノリで言いたい。
乱心タウン
1000ページ以上の厚みで、いざという時には鈍器になる本。
仰向けでごろ寝読みすると危険。
サスペンスコメディーな小説。
3メートルの壁(ベルリンの壁と同じ高さ)に囲まれた超高級住宅地マナトキオ。
そこに住む富裕層と、外に住む庶民の対比。
お金持ちがアホでクズばかりなのは誇張してる。
美人は嫌なヤツに決まってるっていうのと同じ。酸っぱい葡萄。
ホントは、満たされてる人は優しいし知性もあるんだよね…
本当に大事なのは何ですか?って問いに「愛」「思いやり」というのは確かに正解なんだけど、実際は富裕層にだって「愛」も「思いやり」もあることがほとんど。
マナトキオの住民(富裕層)が選民意識の塊なのはリアリティがある。
謎めいた老婦人の死(老衰)
謎めいた画家の正体(勘で見破る…見破る?)
心優しくも貧しき警備員の青年の純情
金持ち坊ちゃんの傲慢
憎まれつつくたばらない因業じじい
虚飾にまみれた中年女
難病少年の健気
粗雑なおっちゃんの真心
人工知能にデータをブッ込んで作成させたんじゃないか?
というくらい類型的人物像と類型的ストーリーと類型的エピソードが盛りだくさん。
こんな感じに書くとコミカルでしょ?ユーモアあるよね?っていう文章。
ユーモア小説の書き方っていう教室があるなら優勝しそう。
ラストには意外などんでん返しが…!?
意外なアイツが!
そして衝撃のオチ…!
それも王道っていうね。
45分に印籠が登場する水戸黄門のような安定感。
(若い世代にはわからない比喩)
読んだからといって特別な感銘は受けないけど、退屈なわけでもない、器用な作家が器用に書いた物語。
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