藤本タツキらしい作品でとっても満足。
まずは読んでほしい。
読んだ?
では、感想です。
どこまでが現実なのか。
どこからが創作なのか。
読み手(映画でなら視聴者)に託された自由。
ぜんぶ創作ってこともあり得る。
というか、創作…
タツキの創作なんだけどさ。
いくつかのパターン
1:ラストも含めぜんぶ創作 誰も死んでないし爆発は演出 主人公も絵梨も学校のクラスメイトも全員役者
2:本当の絵梨は歯科矯正してるメガネで母親は毒 みんな死んでる リアルの中から美しいところだけ撮影した ラストは妄想
3:吸血鬼は死なない 主人公は生きる希望を抱き再出発
など……
いろんな解釈ができるし、たぶん正解は明かされない。
そういうのが好きなんだと思う。
とにかく爆発。
爆発はするー!
とにかく燃やす!
とか、
とにかく爆発する!!
みたいなところが藤本タツキよね。
いいと思う。
そこはもう
考えるな、感じろ!
の世界。
それはそうと。
絵梨ちゃんのリクエスト通り、2回目上映シーンでわたしは泣いたよ。たんじゅんな読者。映画でも泣かせにかかられるとあらがうことができないんだ。よわよわの涙腺。
ドキュメンタリーとかノンフィクションていう種類の創作物ってどういうものなのかをつまびらかにしているのがわたしのお気に入りポイント。
ドキュメンタリーやノンフィクションに嘘があると「やらせ」って言われてしまうけど、現実の一面を切り取る……どこを切り取るのかという作為がある以上、そこにはどうしたって作家性とか創作が入ってしまうんだよね。
創作、と言っていいのかどうかは難しいけれども。
演出っていうのか。
その線引きはどこにあるんだろうね。
「これはフィクション(創作)ではありません」という壮大な嘘。